かなりへちょいですね〜(汗)





『北川潤の逆襲』





俺の名前は北川潤。

かっこいい金髪(校則違反だけど)。

ちょっと童顔なような気もするが、瞳も大きく愛嬌のある顔立ち。

間違いなく女性ユーザーのハートをゲットしているに違いないだろう。

それに友達思いだし、遅刻ギリギリに来ることもないし、

おそらく登場人物の中で一番まともなキャラだ。

なのに・・・

なぜか出番がない・・・(涙)

確かに18禁ゲームで主人公以外の男性サブキャラの扱いがずさんになってしまうのは仕方がないだろう。

しかしっ!

こんな所で埋もれさせてしまうには、あまりにももったいないキャラではないだろうか!?

と、言うわけで、俺は「俺主人公化計画」を発動させたのだ!

目標は前主人公(転校生野郎だ)と同様。

全キャラ攻略!!








夢・・・

夢の中にいる・・・

目の前にあるのは何故か鯖缶。

寂しい食生活。

ゆったりと微睡みに揺られながら

たったひとつのことだけ願う。

目を閉じて、次に開いたとき、

せめて蟹缶になってますように、と・・・。








はっ!

いかん。眠ってしまった。

しかし何とも嫌な夢だ・・・。

俺は頬を伝う涙を拭いながら、作戦の第一目標を探していた。

とりあえず、一番俺に近い存在。

水瀬名雪。

同級生でかなりボケボケだが顔は良い。

「なぁなぁ水瀬ぇ」

「ねーこ、ねーこ」

「なあ、水瀬」

「ねーこ、ねーこ」

「おいっ、水瀬!」

「ねーこ、ねーこ」

「・・・」

わざとやってるのか?

それとも、例の暴走モードに入ってるのか?

まあいい。攻略できるキャラは何も彼女だけじゃない。

張り切って次の目標を探すぞ!





昼休み。

机に突っ伏していた俺は、次の目標を発見した。

雪の降り積もる中庭に一人たたずむ少女。

明らかに不法侵入だが、そんなことはどうでもオッケ〜。

とりあえず最初はご挨拶から・・・

「ようお嬢ちゃん。俺とお茶しない?」

「そんなこと言う人、嫌いです」

ぐぁっ!

まさかあそこまであっさりと返されるとは・・・

おそるべし、不法侵入少女。

仕方ない。次に行くか・・・(涙)





放課後の廊下。

前を歩いてくる一人の少女。

艶やかな黒髪が美しい。

どうやら上級生だ。

これは声をかけないわけにはいかないな・・・

「あの・・・」

ビュンッ

「うおっ!」

いきなり何かがさっきまで俺の頭があった場所を通過する。

見ると、それは一本の両刃の刀だった(どこに持ってたんだ!)

もし身体を屈めてなかったら、直撃していたことだろう。

「おいっ!銃刀法・・・」

「私は魔物を討つ者だから」

「理由になってない!」

ビュンビュン

今度は立て続けに二回斬りかかってくる。

しかしそれを俺は華麗なステップで避けた。

「だいたい、なんでいきなり斬りかかって来るんだ!」

「私は魔物を討つ者だから」

「だから理由になってないぃぃぃっ!!」

ガンッ

今度は避けることが出来ず、俺は脳天を痛打せれてその場に倒れ込んだ・・・。








夢・・・。

夢を見ている・・・。

目の前にあるのはまたも鯖缶。

しかも空。

ゆったりと微睡みに揺られながら

たったひとつのことだけ願う。

目を閉じて、次に開いたとき、

せめて汁ぐらい残ってますように、と・・・。









またもや夢を見てしまった。

気がつくと校舎の中はすでに赤色に染まっていた。

俺は保健室のベット(誰かが運んでくれたようだ)から降りると、慌てて昇降口へと向かった。

今は夕方だ。

この時間帯ならば、商店街に行けば必ず誰かと会うはずだ。

俺は雪の積もった道を走り抜ける。

やがて商店街に着いた。

俺は慌てて辺りを見回す。

居たっ!

あの一見意味ありげに見えて実際は何の意味もなかった羽!

背の高い小学生にしか見えないそう容姿!

間違いない。

「おーい」

「うぐぅ」

「え?」

「うぐぅ」

「いや、そのネタは・・・」

「うぐぅ」

「いや、だからそのネタはもうやったって・・・」

「うぐぅ・・・じゃあ、たい焼き」

「じゃあってなんだよ、じゃあって・・・」

「たい焼き」

ネタが思いつかなかったんだな・・・(なさけない作者だ・・・)

仕方がない。帰るか・・・

「たい焼き・・・」

もう良いって。





「はぅ・・・」

俺は一人寂しく商店街を歩いていた。

「今頃あいつは誰かと一緒にいるのか・・・」

理不尽だ!!明らかに俺の方がかっこいい・・・はずなのに!!

「ん・・・あれは?」

視線の先にいるのは俺と同じく金色の髪。

スレンダーな体つき。

「おおっ!獣っ娘!!」(ん、獣?)

とにかく一声かけねば。

「おおぉ〜い」

「ん?」

おお!ちょっとぼけぇっとした感じだけど、なかなか可愛いぞ!!

「なあなあ、俺とお茶しなぁい?」(バカ)

「・・・」

何も喋らないぞ・・・。嫌、ちょっと人見知りするタイプなんだな。

「別に変なことしないって。おごるからさぁ」(大バカ)

「・・・」

「ん・・・?」

「あぅ・・・」

はっ!しまった!!

もうゲーム後半かぁぁぁぁぁ!!!

「あぅぅ・・・」

「い、いや、何でもないんだ、それじゃ!!」

俺は脱兎のごとくその場を逃げ出した。








夢・・・。

夢を見ている・・・。

目の前にあるのはコップ・・・。

しかも鯖缶の汁・・・。

・・・いや、俺が言いたかったのはそう言うことではなくて・・・。

ゆったりと微睡みに揺られながら

たったひとつのことだけ願う。

目を閉じて、次に開いたとき、

蟹缶の汁でありませんように、と・・・(あれは飲めん)









次の日の昼休み。

中庭に昨日とは違う人影を発見した。

おおっ!べっぴんさんやぁ!(疲れ気味につき、ハイテンション)

どうやら上級生のようだが、とりあえず声をかけるべし。

「あの・・・」

「あははー」

「またそのネタか・・・」

「そんなことないデスよー」

おおっ!会話が成り立った。

なんか、むしろ当然のことのはずなのに、無性に嬉しいぞ!

「先輩はこんな所で何してんの?」

「それはですねー」

「うんうん」

「囮です」

「へ?」

「ざっ・・・せいっ!」

ガンッ

何が起こったのか解らなかった。

ただ、脳天にものすごい衝撃を受け、次の瞬間には顔面から雪の上に突っ伏していた。

「あははー。舞ったらどこから来たの?」

「屋上」

「あははー。舞ってすごいねー」

「私は魔物を討つ者だから」

だから・・・理由に・・・なって・・・無い・・・って・・・







「おーい。起きなさいよ」

ん?

誰かが俺を呼んでいる・・・。

だれだ?

「全く、こんな所で寝ないでよ」

雪が赤く染まっているのに気づいてないのか?

いや、夕焼けのせいで見分けが付かないのかも・・・

まあ良い。起きよう・・・

「よう・・・美坂。お前が起こしてくれたのか」

「学校の中庭で男子生徒凍死なんて、洒落にもならないからね」

「わるい・・・」

「そう思ってるんなら、早く起きなさい」

そう言って出される手。

そう言えば、こいつって結構・・・

「何考え事してんのよ」

「あ、わりい」

掴んだ手はとても暖かくて・・・

俺は・・・

「さ、帰るわよ」

「あ・・・」

俺は・・・

「なあ美坂。これからどっか行かないか?」

俺は・・・心の中で呟いていた。




やっぱ、まともな俺にはまともなキャラがお似合いだよな・・・と。





END






僕の初SS。なんか適当ですねぇ・・・(苦笑