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ごった煮SS・とりとめのないストーリー2
『協調性に欠ける乙女達』



The AFTER



「ほらほら、梓もそろそろ機嫌をなおしなさいよ」
「そんなに簡単になおるか!!」
 今だ涙目で、幼児のようにそっぽを向く梓。
 綾香としてはたかが浴衣くらいで・・・などとは間違っても口に出せないが・・・そんなに拗ねることもないだろうに、と苦笑するしかない。
 ちなみに、すでに秋葉嬢は触らぬ神にたたりなし、というか、放っておきましょうモードに入っている。


 あの後、四人は元来た道をもどり陣の外に出た。
 山の、湿った道とも言えないような悪路は下りの方がきつく、またそのほかの様々な事情により結局登りよりも時間が掛かってしまった。
 おかげで神社の所まで戻ってきてみるとすでにそこには祭りの喧噪はなく、撤収作業が翌日に持ち越された櫓の後が残っているだけだった。
 なんとなく損した気分になりながら少し待っていると、例の黒い浴衣の少女が到着し、そこで母子のご対面・・・
「姉様っ!!」
 不自然な呼称と、「抱きしめる」と言うよりはむしろ「抱きつく」に近い抱擁の仕方になんとなく不信を感じるものの、これが「ちょっとした事情」というやつなのだろう。
「本当に、ありがとうございました」
「礼はかまいません。別にあなた達のためにやったことではないんですから」
 礼儀や甲斐性でこう言えたら何とかっこいいことだろう・・・。
 しかし、秋葉の場合、本当にこの二人のことなどどうでも良かったのだから、シャレにならない。
「なにもはっきりいわなくっても・・・」
「いえ、いいんですよ。それでも助けられた事に変わりはありませんから。・・・それじゃあ、そろそろ私たちは行きます」
「ええ。せいぜいお互いの領域で出会わないことを願いましょう」
「元気でね〜」
「はい。・・・あ、えっと、梓さん」
「ん?」
「お互い、自分たちなりにがんばりましょうね!」
「・・・うん」
「それじゃあ、さようなら!」
 こちらに手を振りながら歩いていくカナコ。
「・・・さよならじゃない。また、会えるわ」
 その横で黒い浴衣の少女が小さく呟いた。が、その声を聞くことが出来た者は一人も居なかった。


 といった感じで別れを済ませた三人は、今は参道を降りているところだった。
 周囲には人気もなく、薄暗い。小学生くらいの子供ならビビって後にも前にも進めなくなるだろう・・・が、そんな事はお構いなしに突き進んでいく。
 石の階段に、カランカランと下駄の音を響かせながら、少女達は下界を目指した。
「・・・にしても、今日は散々な一日だったわね」
「えぇ、まったくです。誰かさんのせいで・・・」
「何?それってあたしの事なのかしら?」
「あら?そう聞こえなかったのだとしたらごめんなさい。私の言葉が足りませんでしたね」
「あんたは・・・なんなら、あの続きをしてやっても良いのよ!」
「おやめなさい。気脈を使った技は肉体に強い負担を与えます。今のあなたにはまともに戦うだけの余力もないでしょう?」
「そういう秋葉だって、この山道の上り下りでへろへろなんでしょ?さっきから膝が震えてるわよ」
「こ、これぐらい!ハンデですよ!」
「だぁぁぁっ!あんたら二人は一分一秒でも黙ってられないのか!こっちは今騒いでいたい気分じゃないんだよ!」
 つくづく相性が悪いのだろう。またもやヒートアップしていく二人を、その間に割り込むようにして、梓はこれ以上の激化を防いだ。
「まったく。一番散々なのは、あたしなんだからね!」
 自分の浴衣の袖を見る度にため息が出る。ビリビリに破かれてしまった袖はすでに再起不能状態だ。
「それと同じ布くらいすぐに探してきて上げるわよ」
「そういう問題じゃないの!これはね・・・本当に思い出の品なんだから・・・」
 そんなに大事な品なら着て来なきゃ良いのに・・・とは、やはり口に出せない綾香だった。
 どうやら、これは今日明日で治る機嫌では無いようだ。
「でもさ・・・色々あったけど、あたし的には結構・・・楽しかったわ」
「・・・まぁ、当初思っていたよりは楽しめましたね」
「おっ!秋葉ちゃん、珍しく素直じゃなぁい〜♪」
「だ、黙りなさい!!私はいつだって率直な感想を・・・」
 顔を赤面させる秋葉を、ここぞとばかりにからかう綾香。
 夜道には相応しくない明るい声。お化けも逃げ出していくようなそんな声。
 あたしは・・・どうなんだろ?
 考えてみる・・・。
 たしかに嫌なことはあった。浴衣の袖は再起不能だし、山道を上り下りした足は重いし、ぶつけた額はまだ疼くし・・・思い出したくない記憶を、思い出しかけたし。
 何となく、振り返って見れば凹む事ばっかりな感じがする。
 でも・・・まぁ・・・実は・・・。
「ちょっと、楽しかったかな・・・」
「何か言った?梓・・・」
「何か言いましたか?」
「・・・いや。なんでもない」
 でも、そんな事言ったらきっとこいつらにからかわれそうなので、梓はそれ以上何も言わなかった。

 柔らかい風がながれていく。
 汗に濡れた肌をヒンヤリと冷やすその風を感じながら、梓は夏の終わりが近い事を知った。

















..... and OVER(次回予告)









魔術師は嗤う・・・


「楽園を築こう。そこには一切の罪がない。暴行も、強姦も、略奪も、偽証も・・・殺人すらも、その世界では許される。そんな楽園を築こう」




完成された結界。


「大丈夫・・・必ず全員助けてみせます。神咲の名にかけて」


自己完結した世界。


「−−−システムエラー。出力40%に低下−−−これが、死ですか−−−」


閉じこめられた、1万2000人。


「・・・悪い。約束、守れないかも知れない・・・」
「そんな!そんな・・・酷なことはないでしょう・・・」


書は開かれ、


「宇宙一の法術師、ここに参上!!」
「にはは、カラスだけどね」


虚像が現実へと反転する。


「不味いわね。早く仕留めないと・・・そろそろあいつらの理性も限界よ!?」


過去への巡礼・・・


「――――贖いの時が着たという事よ。姉さん――――」


夢への逃避?


「瀬尾、下がってなさい。ここから先は、私たちの領分でしてよ」


閉鎖された空間の中で繰り広げられる、


「クスクス・・・リエル=ハゼルの書だね、間違いなく」
「やっと見つけた。返してもらうよ?それは「我々」の物だ」
 

史上最強の・・・


「目指すは、2000部完売や〜!」
「ぱぎゅ〜!!」


・・・戦い・・・?



 
次回!とりとめのないストーリー3 『情緒に欠けるグッバイ・デイズ』





「あぁ・・・そうだ。あたしは・・・ずっと昔から、そんなあんたが大っ嫌いだったんだ」



 
乞うご期待!!(嘘です。期待しないでください。書くかどうかは気分次第です)







 あとがき

 「協調性に欠ける乙女達」完結です〜♪
 ベタテキストで100kオーヴァー!!一応、中編といっても・・・良いですよね?
 最初の構成ではただ三人がお祭りを楽しむだけの話だったのに、書いてる途中で広がる、広がる♪
 結局、こんな無茶なストーリーになってしまいました。
 でもまぁ、お題目の「ごった煮SS」に見合った、色々な書きたいことをまとめて書けたので作品なので個人的に嬉しいです。
 ・・・唯一の問題点は、笑い所が無いところ・・・。
 なんというか、シリアス調の展開ばっかりで、三人の笑えるカラミがほとんど書けなかったですね。
 ・・・オチもないですし(これはイタイ)
 もっともっと、精進が必要です。
 
 ・・・さて、次回予告なんてやってますが・・・果たして書くのでしょうか?
 いちおう、痕、東鳩、雫、こみパ、KANON、AIR、とらいあんぐるハート、月姫、空の境界のキャラを登場させる予定なのですが・・・。
 他にもなにか現代物のゲームで気に入ったキャラが居たら出してみようと思ってます。
 ・・・書いたら!の話ですけどね〜♪





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